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2015/04/12

コスモの断熱-ガルバ屋根の場合

こんにちは。

今回はコスモのお家の他とは違う部分についての説明をしたいと思います。
コスモのオリジナルな仕様はたくさんありますので、今後不定期ですが説明をしていきたいと思います。

まずは第1回目。屋根の断熱についてです。
屋根の仕様も色々ありますが、今回はガルバの屋根の場合について説明します。

一言にガルバの屋根と言っても色々な形状、種類があります。
一般にガルバと言っているものはこの場合屋根の素材になりまして、このほとんどが「カラーガルバリウム鋼板」というものになります。この「カラーガルバリウム鋼板」というものは、冷延鋼板(常温加工した鋼板で、薄板のもの)にめっきの表面処理を行い、それに塗装をしたものになります。この中の「めっき」というものが、以前はトタンと呼ばれていた時代は亜鉛がほぼ100%(厳密には100%ではないのですが・・・)のめっきだったのですが、今はアルミが55%含まれたアルミと亜鉛の合金めっきになりまして、それがガルバリウム鋼板と呼ばれるものになっています。この「ガルバリウム鋼板」にポリエステル樹脂塗装を焼付塗装したものが「カラーガルバリウム鋼板」ということになります。この他に塗装の種類やめっきの種類によって様々なものがありますが、一般にガルバと言ってるものは、以上のものになります。
この「カラーガルバリウム鋼板」を使って、様々な形状に成型加工して屋根材として使用します。
今回ご説明するガルバの屋根は「たてひら葺き」というオーソドックスなものになります。

ガルバの屋根の場合、その下の断熱処理が瓦等と違い、二重屋根的な構造になります。
下の写真は施工中のものですが、ガルバのたてひら葺きというものです。

ガルバの場合、鋼板材なので日射による表面温度の上昇が高くなりますので、その辺を考慮した断熱を考えなければなりません。
最近は樹脂塗装で特に濃色系は遮熱塗料と言って紫外線を反射して表面温度の上昇を抑えるものも出てきました。
ガルバの下の納まりはおおよそ下図のイラストのようになります。



屋根の垂木と呼ばれる屋根材を受ける下地の間に押出法ポリエチレンフォーム保温板を断熱材として敷き込みます。この押出法ポリエチレンフォーム保温板とはプラスチックを発泡させたもので、完全に独立した無数の気泡でできた発泡体です。熱を伝える3要素(伝導・輻射・対流)が、この小さな気泡の1粒1粒に閉じこめられますので、熱伝導率を非常に低くできます。また、水は寄せつけず、湿気の侵入もごくわずかなので断熱性能の劣化はほとんどありません。以前は発泡させるのにフロンを使用していましたが、現在はフロンを使用しない発泡方法をとったA種と呼ばれるものが出てきましたので、コスモはA種を使用しております。また、その中でも住宅金融支援機構の定める断熱材のランクのEランクに相当する3種bという一番グレードの高いものを使用しています。



この断熱材の上に12mmの合板を下地として屋根全面に貼ります。そして合板の上全面に遮熱材を敷き込みます。この遮熱材はポリエチレン系樹脂製気泡シート充填/両面アルミ箔といわれるものでアルミの遮熱材になります。そもそも「遮熱」って何?ということですが、熱の移動には「伝導」「対流」「輻射」の3原則があり、これにより熱が移動して伝わるとされています。熱は高温体から低温体へ移動しますが、その移動の過程が3つに分かれるということです。「伝導」とは温度の異なる物体を接触させることで熱が移動する方法です。氷などに触れると冷たいと感じるのは、手の表面の熱が氷に伝導し、熱を奪われる為に冷たいと感じます。「対流」とは気体、液体などの流体が動くことで起こる熱の移動方法です。流体は温まると比重が軽くなり上昇し、逆に冷えると比重が重くなり下降することで対流が起こります。対流の特徴は上下のみでしか熱移動しません。「輻射」とはあらゆる物体はその温度に応じた電磁波を放射しており、これを吸収した物体が振動すること熱を得る熱移動方法です。物体の温度が高くなるにつれて、電磁波も強く放射される傾向にあります。
「遮熱」は3番目の「輻射」に最も関係しており、輻射熱を反射させ、熱の侵入または損失を防ぐ事を言います。通常、押出法ポリエチレンフォーム保温板等で断熱を行うのですが、コスモではさらに「遮熱」をプラスして行うことで、夏は涼しく冬は暖かい住まいづくりをしています。
この「遮熱」を有効にするためには、遮熱材を敷き詰めるだけでは効果が出ません。「遮熱材」の直上に通気層(または空気層)を設けます。その空間を設けるために胴縁という木の下地材を一定間隔で取り付け、その上に合板を敷き詰めます。



合板の上には遮音材として防音効果の高いインシュレーションボードというものを敷き込みます。これはガルバの雨音対策です。そしてその上に防水層としてゴムアスファルトルーフィングを敷き込みます。このゴムアスファルトルーフィングとは、アスファルトに改質ゴムアスファルトという成分を使ったもので自己接着性があり伸びや曲げに強いとされており、木造住宅などの屋根材の下葺き材(防水)として使われる事が多いものです。
そしてガルバの屋根材を葺いて仕上がりとなります。
実際はその後や途中で水切や破風、幕板、樋関係等の取付の工程が出てくることになります。

このように屋根の断熱もコスモの特徴の一つです。

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