2024/10/25
「電気を自給自足できる家って、本当に良いものなの?」
現在、物価や電気料金の高騰など、家計にとって苦しい状況が続いています。
この記事では、電気の自給自足にはどんな方法があるのか、そして電気の自給自足の家づくりのメリット・デメリットを紹介します。
また、最後に電気を自給自足できる家のモデルハウスも紹介します。
マイホームで自給自足をお考え中の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
目次
自給自足の生活とは、必要なものを自分の力で生産するライフスタイルのことです。
たとえば、農業や畜産、釣りで食料をまかなうだけのスタイルもあれば、太陽光発電や井戸水を利用して、エネルギーや水道といった生活基盤を自給自足する方法もあります。
また、衣服や生活雑貨を自分で作る人もいます。
ただし、現代では生活に必要なすべてを自給自足するのは難しく、多くの場合、部分的な自給自足にとどまることも。
部分的な自給自足の場合「半自給自足」と呼ばれることもあります。
現代の生活では、公共の電力網に依存することが当たり前ですが、電気も自給自足することが可能です。
ここでは、電気を自給自足するための方法を3選紹介します。
日常生活の中で、使用する電力の一部を自給自足に切り替える方法があります。
例えば、ソーラーパネルとポータブル電源を活用して、照明やスマートフォンの充電といった消費電力の少ない家電を自給自足することが可能です。
一方、エアコンや冷蔵庫など、消費電力の高い家電は電力会社から供給される安定した電気を利用します。
このように、消費電力の大きさに応じて、自給電力と購入電力を使い分けることで、効率的な電力の自給自足が実現するでしょう。
家庭で使用する電気の大部分を自給自足し、不足分のみ電力会社から電気を購入する方法もあります。
例えば、大型のソーラーパネルと蓄電池を設置すれば、日中はソーラーパネルで発電し、その電気を使い、夜間は蓄電池に蓄えた電気で生活することで、自給自足が可能です。
ただし、悪天候や電力消費の増加、設備の故障などで発電量が不足する場合は、電力会社から電気を購入する必要があります。
必要なときだけ電力会社から電気を購入するため、電力会社との接続は完全に断たない生活になることが想定されるでしょう。
生活に必要なすべての電力を自給自足するパターンもありますが、大規模な設備を必要とします。
基本的には、足りない電気を電力会社から購入する場合と同様に、ソーラーパネルと蓄電池が不可欠です。
しかし、家庭内のすべての電力をまかなうには、多くのソーラーパネルと大容量の蓄電池が必要であり、コストや生活面での負担が大きいため、現実的には実現するのが難しい場合が多いでしょう。
また、ソーラーパネルや蓄電池を設置するためには十分なスペースが必要なのも難点です。
さらに、定期的なメンテナンスや部品交換が必要となるほか、自然災害などによる破損リスクもあるため、ランニングコストがかかります。
最終的には、こうした大規模な設備には専門的な知識も必要となり、自分1人の力のみでは管理は難しいでしょう。
電気の自給自足を始めることで、万が一、電力会社からの供給が止まったとしても、普段通りの生活を続けられます。
ここでは、電気を自給自足することで得られるメリットについて説明します。
電気の自給自足には、停電などの災害時に強い環境が手に入るメリットがあります。
自然災害である台風や地震は、いつ発生するか予測が難しく、時には停電が発生して電気が全く使えなくなることもあります。
しかし、電気を自給自足できる環境があれば、蓄電池に蓄えた電力を非常用電源として活用できます。
たとえ公共の電力網がダウンして地域全体が停電しても、蓄電池があれば自宅の電力が確保することが可能です。
人は暗闇に置かれると不安や恐怖を感じやすく、冷静な判断ができなくなるといわれています。
特に災害時には、冷静で的確な判断が求められるため、蓄電池は命を守るために欠かせない存在といえるでしょう。
電気の自給自足を始めると、これまで電力会社から購入していた電力を抑え、電気料金を節約することが可能です。
自給自足する電力量の割合によって節約額は変わりますが、消費電力の一部だけでも自給自足に切り替えれば、電気代の軽減が期待できるでしょう。
夏場の日差しが強い時期や節電によって余剰電力が発生することがあります。
余剰電力は電力会社に売電でき、売電による利益を電気料金と相殺すれば、実質的な節約効果を得られます。
電気の自給自足は、自然環境保護にも大きく貢献します。
太陽光を利用して電力を自給自足する場合、化石燃料を燃焼させて発電する必要がないため、二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しません。
温室効果ガスの抑制により、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を削減し、脱炭素社会の実現に貢献できます。
現在、国や自治体でも脱炭素社会を目指した取り組みが活発に進められており、太陽光発電や蓄電池を導入する際には、補助金制度を活用できる場合もあります
こうした支援を受けることで、環境に優しいエネルギーへの転換をより手軽に進められるでしょう。
以下の記事にて、愛知県で使える補助金を紹介しています。
太陽光発電の助成金もあるので、ぜひ参考にしてください。
【2024年最新版】愛知県で使える新築補助金一覧!補助対象工事や条件などを解説
何事にもメリットだけでなく、デメリットも存在します。
ここからは、電気を自給自足することで考えられるデメリットについても見ていきましょう。
電気の自給自足を始めるには、初期費用やその後のメンテナンス費用がかかります。
例えば、家庭の電力をすべて自給自足でまかなうためには、ソーラーパネルや蓄電池の設置に約800万円の初期投資が必要です。
初期投資に加え、設置後も定期的なメンテナンスや部品交換が発生するため、ランニングコストも無視できません。
電気の自給自足を検討する際には、初期費用だけでなく、長期的な維持費も合わせて考えましょう。
ソーラーパネルによる発電は、天候に左右されやすいというデメリットがあります。
たとえ発電効率が高いソーラーパネルでも、電気を生み出すエネルギー源は太陽光のみです。
雲に覆われたり、雨や雪で日差しが遮られると、発電量が大きく減少します。
電気の自給自足を目指すうえで、安定した発電量を維持することは大きな課題です。
特に、5月下旬から7月上旬の梅雨のように、雨が多く晴れの日が少ない時期には、蓄電池の電力が不足する可能性があります。
このような場合、電力会社から電気を購入する必要があるので、あらかじめ理解しておきましょう。
電気以外にも生活コストを抑えるための自給自足の方法は存在します。
ここでは、電気以外の自給自足の方法を3選、紹介します。
自給自足という言葉を聞くと、自分で野菜などを育てる生活を思い浮かべる人も多いでしょう。
すべての食材を自分で賄うのは難しいかもしれませんが、まずは自分で育てやすい野菜を選び、家庭菜園から始めることが自給自足生活の第一歩です。
例えば、青じそや三つ葉、葉ねぎなどの薬味類は、プランターでも簡単に育てられるものが多く、初心者に向いています。
コンポストとは、生ごみをコンポスターと呼ばれる容器に入れて熟成させ、微生物の力で分解し、堆肥に変える方法です。
コンポスターには、容器に生ごみを入れて放置するタイプや、米ぬかなどを混ぜて発酵を促すタイプなど、いくつかの種類があります。
においや設置場所には注意が必要ですが、電動で処理できるタイプもあり、室内で手軽にコンポストを行うことも可能です。
自家製の堆肥は、植物の成長に必要な栄養素が豊富に含まれているため、家庭菜園やガーデニングで活用できます。
自給自足生活を実現するためには、本当に必要な最低限の物だけを選んで購入する心掛けが大切です。
本当に必要なものだけを選べば、無駄な出費を抑えられるだけでなく、保管スペースや管理の手間も減らせます。
「欲しい物を買う」から「必要な物だけを買う」という考え方に切り替えることが、自給自足生活への第一歩となるでしょう。
現代古民家「山床の家」は、電気の自給自足を実現させたモデルハウスです。
木の香りに包まれた、古の技術と趣を現代の暮らしに活かす平屋の家ですが、V2Hが設置されているため、電気自動車の充電が可能です。
また、V2Hは電気自動車の充電だけでなく、車から住宅への電気の供給が可能なので、災害時や停電時も安心して暮らせます。
冷蔵庫のコンセントは、通常用と停電用の2つが設置され、停電時はコンセントを差し替えるだけで、電気が利用可能です。
災害時や停電時に電気が使えるのは、とても心強いですよね。
以下のページから、現代古民家「山床の家」モデルハウスの概要が確認できるので、興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。
今回は、電気を自給自足することにスポットを当てて紹介しました。
電気を自給自足することで、日々のコスト削減や環境への配慮が可能です。
また、蓄電池を設置することで、災害や停電時は電気が使えない状態になっても我が家を守ってくれます。
近年、自然災害が増え、夏は猛暑の日が続きやすくなっています。
今後のためにも、電気の自給自足を検討してみてはいかがでしょうか。
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