2024/03/28
二世帯住宅の間取りにはタイプがあり、完全分離型、完全共有型、一部分離型があります。
親世帯、子世帯の居住空間の希望により、どんなプランを立てたらよいか迷う人もいるでしょう。
この記事では、二世帯住宅の種類や、それぞれのタイプのポイント、完全分離型の二世帯住宅について詳しくご紹介します。
この記事のポイント
目次
二世帯住宅は、親世帯、子世帯などの2つの家族が暮らせるように設計された家のことです。
二世帯住宅をプランニングする際は、2つの家族が、どこまで空間を共有するかということで、暮らしの快適さに違いがでてきます。
それぞれの家族が、ライフプランに合わせて過ごしやすい家にするにはどのようにしたらよいのでしょうか。
この記事では、二世帯住宅の間取りのプランニングについて解説します。
二世帯住宅には、大きく分けて3つの間取りのタイプがあります。
完全共有、一部分離、完全分離とそれぞれのタイプによって特徴が違うのです。
ここからは、二世帯住宅の種類やそのメリット、注意点についてご紹介します。
完全共有タイプは、居住空間や住宅設備のすべてを親世帯、子世帯で共有する二世帯住宅です。
キッチン、ダイニング、リビングやトイレ、浴室、洗面所などを一緒に使うので、同居のようになります。
ただし、寝室や個々の部屋は別にするので、完全にプライベートを守れないわけではありません。
完全共有のメリットは、共有部分が多いことから建築費を抑えられることです。
設備を同じにすることで、システムキッチンや給湯器、冷蔵庫や洗濯機などの家電も共同にでき、大幅にコストを抑えられます。
二世帯のコミュニケーションもしやすく、みなでにぎやかに安心して暮らせることもポイントです。
同居に近い完全共有タイプの二世帯住宅は、ライフスタイルの違いでストレスを感じることがあります。
共有設備や住宅のデザインを選ぶ際に、意見が合わないとトラブルになる可能性も。
二世帯で、よく相談して住宅をプランニングしましょう。
光熱費や食費の負担をどのようにするかもあらかじめ決めておく方がよいです。
一部分離の二世帯住宅は、家の中の一部分の空間や設備を、親世帯子世帯で共有する住宅のことです。
浴室、玄関、LDKなどそれぞれの家庭のライフスタイルによって共有する部分を決めるとよいでしょう。
一部分離型のメリットは、二世帯それぞれのプライベートは確保しながらも、程よい距離感でプライベートを確保できることです。
たとえば、二世帯で生活リズムが違う場合には、水回りやリビングを別々にすることで、お互い気をつかわずに生活できます。
一部を分離するだけの二世帯住宅なので、完全分離型よりも購入の費用がかからず、建設の予算を立てやすいというのもよい点です。
一部分離型の住宅といっても、すべての空間が分離されているわけではありません。
ライフスタイルが違うことでストレスを感じる可能性もあります。
とくに家族がゆったりと過ごしたいリビングは、二世帯で利用することにより、気をつかうことが多いはずです。
気兼ねなく暮らしたい人には、リビングを二世帯で別にすることをおすすめします。
共有部分と分離部分の配置をよく話し合うことで、二世帯が心地よく暮らせる家になるのです。
完全分離タイプの二世帯住宅は、居住空間、玄関、水回りなどをすべて二世帯で別々にする間取りです。
それぞれのライフスタイルに合わせて、気兼ねなく伸び伸びと暮らせるのが特徴です。
二世帯住宅の中で、もっとも人気の高い完全分離型の二世帯住宅のメリットやデメリットについては、次の章から詳しく解説していきます。
二世帯の居住空間を分ける完全分離型の二世帯住宅にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
完全分離型の二世帯住宅の大きなメリットは、親世帯も子世帯もお互いにプライバシーを確保できることです。
それぞれの世帯で、生活の時間やスタイルが異なるのは多々あること。
生活音や話し声などが聞こえたり、別の時間帯に出入りがあったりすることでストレスになることもあるでしょう。
居住空間や設備を分けた完全分離型であれば、お互いが気兼ねなく自由に暮らせます。
完全分離型は、長期間生活していく中で、ライフスタイルが変わった際に合わせた間取りづくりができます。
一部分離や完全共有型の二世帯住宅の場合、使わなくなる部屋や設備が増え、無駄なスペースができてしまうこともあります。
でも、完全分離であれば、使わなくなった方の住まいを別の世帯に貸したり、売りに出したりと生活スタイルに合わせて使い分けできるのがよい点です。
二世帯で家を計画する際には、それぞれの世帯の希望が必ずしもマッチするとは限りません。
完全分離型であれば、リビング、ダイニング、キッチンの内装やデザイン、インテリア、設備の仕様など各世帯の理想の住宅にできます。
完全分離型の外観については、家族みんなで話し合いが必要であることだけ注意しましょう。
完全共有型または一部分離型の二世帯住宅の場合、水道、電気、ガスなどの料金は分担する必要があります。
でも、完全分離型であれば、光熱費の請求を完全に分けることが可能です。
それぞれの世帯が気をつかうことなく、水道や電気などを使えるため、後にトラブルが起こりにくくなります。
完全分離型の二世帯住宅にはメリットがありますが、デメリットもあります。
二世帯の希望に添う計画を立てるには、事前にデメリットを抑えて準備しておくとよいでしょう。
不明な点は、施工会社にしっかりと相談し、情報収集もしておくとよいです。
完全分離型の二世帯住宅は、居住空間、キッチンや浴室などの設備がすべて2つあるため工事費も含めて建築費用が高くなります。
建築費用の予算は多めに考えておきましょう。
優先順位を決めて、資金計画を立てるとスムーズです。
完全分離型にする場合は、居住空間を二世帯分確保しなければならないため、広い土地が必要となります。
とくに平屋の場合は、ワンフロアに二世帯分の生活空間をつくらなければなりません。
土地には建ぺい率(土地面積と建築物の面積の割合)が行政によって定められています。
建ぺい率も考慮すると、広い敷地面積を確保することになります。
完全分離型の二世帯住宅を建築するには、土地の費用がかかることも注意しておきましょう。
二世帯住宅を完全分離型にしてしまうと、親世帯子世帯のコミュニケーションが取りにくいというデメリットがあります。
子育て中の子世帯が、親世帯に子供を見て欲しかったり、親世帯が介護をして欲しかったりという世帯同士の行き来がしにくいです。
2世帯住宅を建てるのであれば、完全分離型であっても、お互いが困った時に助け合える家づくりにするのがよいでしょう。
庭などに共有スペースを設けることや、万が一に備えて、カギをつけた内扉を設置するのもおすすめです。
完全分離型の二世帯住宅といっても、どのように間取りを分けてよいのか悩む人もいるでしょう。
完全分離型にするには、基本的に2つの間取りパターンがあります。
現在の生活スタイルだけではなく、今後の生活を考えてどちらの間取りにするのがよいか検討するのがよいです。
フロアごとに居住空間をつくる間取りが「上下分離型」です。
親世帯は一階、子世帯は二階に住むことで、親が高齢になり足腰が弱っても階段を使わずにすみます。
また、介護が必要になった場合はバリアフリー対応にリフォームしやすくなります。
二世帯で、同じ間取りを左右対称にする「左右分離型」があります。
左右分離型は、お互いの生活音が聞こえにくいというメリットがありますが、上下分離型よりも建築コストが高くなるという注意点があります。
また、親世帯が高齢者になった時に、足腰の廊下などで階段の昇り降りが難しくなり、2階部分を使わなくなるということも。
そのため、左右分離型の場合は、親世代のみ平屋にするという設計方法もおすすめです。
完全分離型の二世帯住宅は、ポイントを抑えるとさらに快適に過ごせます。
後悔しない家づくりをするためにも、しっかり抑えておきましょう。
完全分離の住宅であっても、二世帯の間で生活音が全く聞こえないわけではありません。
とくに上下分離パターンで間取りをつくった場合、二階の子世帯で子供の足音や遅くに帰宅する音などの生活音が聞こえると、1階の親世帯が気になる場合があります。
2階のLDK下には、親世帯の寝室を設けないなどの、部屋の配置の工夫が必要です。
二世帯住宅は、建ててから生活スタイルの違いにより、お互いの不満がでることがあります。
まずは、親世帯、子世帯の希望のイメージをしっかり話し合うことが大切です。
意見を話し合った上で、二世帯が生活するシミュレーションをしてみるのもよいでしょう。
どちらか一方の意見を優先してプランニングするのはNGです。
お互いが気兼ねなく快適に過ごせる住宅を建てるためにも、二世帯でよく話し合うことが大切になります。
完全分離型の二世帯住宅であったとしても、同じ家に住むことに変わりはないので、話し合ってルールを決めておくことが大切です。
水道光熱費は、分けるのかどちらかの世帯がまとめて払うのかなど、細かい点まで決めておきましょう。
家だけではなく、ガレージや庭などは共有部分にする家族も多いでしょう。
どちらの世帯が管理するのか、掃除はどうするのかなど、それぞれの世帯が不公平にならないようなルール決めをしましょう。
ご主人様の転勤に伴い、ご実家の敷地内に家を建てられた母屋とつながる二世帯住宅の施工実例です。
敷地面積を減らし、庭を広くして暮らしを楽しみたいというオーナー様のご要望がありました。ご実家側に玄関と洗面スペースを設置しています。
子世帯のお住まいは、ご実家の離れのような感覚で建てられました。
広いお庭に、バーベキューやお子様の遊びスペースが完成です。
仲のよい二世帯の家族であったとしても、プライバシーはしっかり確保しています。
玄関を2つ設置し、異なる生活リズムに配慮。共通の中庭はあるものの、それぞれの居室からは、お互いの室内は見えない設計にし、プライバシーを守っています。
お子様が庭で遊んでいれば、親世帯からも見守れる配置にし、二世帯の程よい距離感を考慮しました。
キッチンの背面には、生活感まで収納できるパントリーがあります。
三角屋根がかわいい入口で、冷蔵庫や家電、食器も収納できるのが魅力。LDKをいつもおしゃれできれいに保つことができます。
リビングは片流れ屋根の形状に添って、吹き抜けのような開放感があります。
むき出しになった無垢材の梁や柱、ナラ材の床が美しいグレーの壁とも相性抜群です。
造作のテレビボードは、壁付けになり、掃除もしやすいです。
子世帯の新築に合わせて親世帯もリフォームしました。
ダイニングとリビングをひと続きにし、お庭にも出られる開放的な空間に。
家の断熱性も高めるリフォームをしたので、お孫さんが遊びに来ても、暖かく快適に過ごせる住まいが完成しました。
【施工事例】母屋とつながる思いやりの二世帯住宅【詳しい施工事例はこちら>>
今回は、二世帯住宅の間取りの種類や完全分離タイプについてご紹介しました。
二世帯住宅のプランを立てる上で大切なことは、家族の理想を取り入れ長く快適に過ごせる家を考えること。
後悔のないように、しっかりと話し合って計画を立てましょう。
二世帯だけでは、うまく話がまとまらない時は、施工会社に相談することも重要です。
実績のある会社を選べば、間取りやデザイン、費用や保証の面まで細かくサポートが可能となります。
この記事を参考に、心地よく暮らせる二世帯住宅を検討いただければ幸いです。
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